最近、SNSやテレビ番組などで「バビ語」という言葉を目にする機会が増えています。
とくに日向坂46の齊藤京子さんが番組内で披露したことで注目を集め、「誰が作ったの？」「どうやって話すの？」と検索する人が急増中です。
しかし、いざ聞いてみると「言葉が長くて意味が分からない」「小さい文字がややこしい」など、戸惑う声も多いようです。そもそも、この言葉は何のために使われ、どういったルールで成り立っているのでしょうか？
この記事では、以下のポイントについてわかりやすく解説していきます。
- バビ語とは？誰が作った？その歴史と由来
- バビ語のやり方とルール（小さい文字の使い方も含む）
- なぜ今また話題？再ブームの背景と世間の声
- 練習に役立つ例文や上達のコツ
不思議でユニークな言葉遊び「バビ語」。その背景と使い方を知ることで、きっとあなたも思わず使ってみたくなるはずです。
※この記事はSNS情報を中心に書かれていますが、意見や感じ方は人それぞれです。推測の域を出ず、異なる意見や見解があることも理解しておりますので、どうかご了承ください。本記事を通じて、少しでも多くの方に伝えられれば幸いです。
バビ語って何？どんな言葉遊び？
「バビ語」とは、日本語に特定の音を加えて“秘密の言葉”のように変化させる遊び言葉の一種です。
構造としては「入れ詞」に分類され、音の間に“ば・び・ぶ・べ・ぼ”のいずれかを差し込むのが特徴です。たとえば、「あ」は「あば」、「い」は「いび」という具合です。
このルールに従って「こんにちは」を変換すると、「こぼんぶにびちびはば」となり、「ありがとう」は「あばりびがばとぼうぶ」となります。初めて見たり聞いたりすると、何を言っているのかまったくわからず、「日本語に聞こえない」と感じる方も多いでしょう。
また、促音（「っ」）や撥音（「ん」）への対応も特徴的です。撥音の「ん」のあとには「ぶ」が入れられるのが基本で、「こんにちは」の「ん」は「んぶ」となるような形です。ただし、発音しやすさを優先して簡略化される場合もあり、これが「小さい文字の扱いが難しい」と言われる理由になっています。
バビ語は1970年代から東京を中心に、子どもや若者の間で“秘密の会話”として流行と衰退を繰り返してきました。誰にでも簡単に始められる一方で、スピード感や文法への理解も求められる、なかなか奥深い言葉遊びなのです。
✅ バビ語は母音に「ばびぶべぼ」を挿入する“入れ詞”
✅ 「こんにちは」は「こぼんぶにびちびはば」に
✅ 「ん」は「ぶ」と置き換えられるなど、独自ルールが存在
✅ 古くから東京を中心に流行していた
誰がバビ語を作ったのか？誕生の背景とは
バビ語の正確な「発明者」は特定されていませんが、広く知られるようになったきっかけとして語られるのが、1970年代に活躍していた“花の中三トリオ”の存在です。
このトリオとは、森昌子さん・桜田淳子さん・山口百恵さんの3人を指します。彼女たちはプライベートな会話が盗み聞きされることに困り果て、「私たちにしか通じない秘密の言葉を作ろう」として、バビ語を使い始めたといわれています。これは、誰かに教わったというより、自分たちで自然に生み出していった“暗号”のような存在だったのでしょう。
こうした流れから、バビ語は当初、ごく一部の人の間でしか使われていませんでした。しかし、1975年にはハウス食品のCMでバビ語が使用され、さらに広まりを見せます。加えて、1990年代に放送されたクイズ番組『超次元タイムボンバー』では、バビ語を聞き取り元の言葉を当てる「バビブベボンバー」というコーナーが登場し、再び話題に火がつきました。
このように、バビ語は一時的なブームにとどまらず、何度も再注目されるユニークな言葉遊びとして、メディアの中で生き続けてきたのです。
✅ 森昌子さんたち“中三トリオ”がプライベート用に使い始めた説が有力
✅ CMやテレビ番組で紹介され、大衆に広まった経緯あり
✅ 発祥は明確ではないが、1970年代から存在が確認されている
✅ いわば“自然発生的”な若者文化として誕生した
バビ語のやり方とコツ｜小さい文字や例文で練習！
「バビ語を話せるようになりたい！」という声は多いものの、実際に口に出してみると想像以上に難しく感じる方も多いでしょう。ここでは、バビ語を使いこなすためのルールと練習方法をわかりやすく紹介します。
基本のルールは単純で、各音節のあとに同じ母音を持つ「ば・び・ぶ・べ・ぼ」のいずれかを挿入するというもの。たとえば、「あ」→「あば」、「き」→「きび」、「つ」→「つぶ」といった具合です。
例として、「こんにちは」をバビ語に変換すると以下のようになります。
- こ → こぼ
- ん → んぶ（※「ん」は「ぶ」に変換することが多い）
- に → にび
- ち → ちび
- は → はば
→ 結果：「こぼんぶにびちびはば」
また、「ありがとう」は以下の通り。
- あ → あば
- り → りび
- が → がば
- と → とぼ
- う → うぶ
→ 結果：「あばりびがばとぼうぶ」
ここで悩まれるのが**小さい文字や促音（「っ」）**の扱いです。実際には、発音のリズムに合わせて「っ」などは省略されるか、あるいは「つぶ」などで強調されるケースがあります。ルールは一定していないため、相手に伝わればOKという柔軟さが求められます。
コツとしては、ゆっくり音読して耳で慣れること。一度に文章で覚えるよりも、「あいうえお」や「かきくけこ」のような五十音をバビ語で言えるように練習すると、発話のテンポが安定していきます。
✅ 各音に「ば・び・ぶ・べ・ぼ」を挿入する基本ルール
✅ 「ん」は「ぶ」、「っ」は発音上の調整対象
✅ 例文：「こんにちは」→「こぼんぶにびちびはば」
✅ 耳と口で慣れる“音読”が上達のカギ
バビ語の変換ルールと例文まとめ表
| 通常の音 | バビ語の変換例 | 補足説明 |
|---|---|---|
| あ | あば | 母音「あ」＋「ば」 |
| い | いび | 母音「い」＋「び」 |
| う | うぶ | 母音「う」＋「ぶ」 |
| え | えべ | 母音「え」＋「べ」 |
| お | おぼ | 母音「お」＋「ぼ」 |
| ん | んぶ | 「ぶ」をつけるのが一般的 |
| っ | つぶ など | 状況に応じて強調または省略可 |
実際の単語変換例
| 日本語 | バビ語変換結果 | 備考 |
|---|---|---|
| こんにちは | こぼ んぶ にび ちび はば | 「ん」→「んぶ」に変換 |
| ありがとう | あば りび がば とぼ うぶ | 「う」も変換対象に含める |
✅ ポイント：
- 「っ」は発音の都合で省略される場合がある（例：「いっぽん」→「いびぽぼんぶ」など）
- 規則を意識しすぎると話しづらくなるため、まずは“耳で覚える”ことが大切です
- 五十音すべてをバビ語化して練習するのがおすすめです
なぜ今また流行？バビ語ブーム再燃の理由
2020年代に入り、再び注目を集めているバビ語。
その火付け役となったのが、アイドルグループ日向坂46の齊藤京子さんです。
彼女がテレビ番組『DayDay.』内で流暢にバビ語を披露したことをきっかけに、多くの視聴者が「これは何？」「面白い！」とSNSで反応し、再ブームが始まりました。
さらに、VTuberの狗森よもぎさんが「バビ語で自己紹介する動画」を投稿するなど、デジタルネイティブ世代にもバビ語が広がっていきました。とくにVTuberやタレントが“ちょっと変な言語”として使うことで、バビ語は「ネタ文化」や「バズ狙い」のコンテンツとして活用されるようになっています。
一方、X（旧Twitter）などでは「会話にならないけど可愛い」「全然聞き取れない」「公式アカウントまで使ってるのは笑う」など、戸惑いやツッコミも多く見られます。しかし、こうした“分からなさ”や“ふざけた雰囲気”こそが、バビ語の魅力であり、盛り上がる理由にもなっています。
また、アイドルファンやオタク文化とも相性が良く、「推しのバビ語が聞きたい」「バビ語通訳できるオタクはすごい」など、コミュニティ内の共通言語のような使われ方も定着しつつあります。
✅ 齊藤京子さんの披露がSNSでバズり、再注目のきっかけに
✅ VTuber・タレントが「ネタ言語」として使用し拡散
✅ 分かりづらさ・ふざけ感が逆にウケている
✅ オタク文化・ファン文化との親和性も高く、内輪ネタとして楽しまれている
さいごに｜バビ語は“伝える”より“遊ぶ”文化？
バビ語は、決して“正確に伝える”ことが目的ではありません。
むしろ、伝わらない面白さや、聞き取れない可笑しさを楽しむ“遊びの言葉”として成立しています。だからこそ、完全にマスターしなくても構わないのです。
最初は意味不明に感じたり、耳がついていかず困惑するかもしれません。でも、それこそがバビ語の魅力。理解するのではなく、一緒に笑って遊ぶ。それだけで十分なのです。
現代では、VTuberやアイドルファンの間で「通じる人だけが通じる」コミュニケーションとして用いられています。まさに、内輪ネタや親密さを強調する“文化”として定着しつつあると言えるでしょう。
とはいえ、バビ語を強要したり、知らない人を置き去りにしたりするのはNG。他人に伝える手段ではなく、「ふざけたやりとり」を楽しむための手段だと考えると、もっと気楽に向き合えるはずです。
あなたも、ちょっとした遊び心でバビ語を試してみてはいかがでしょうか？
✅ バビ語は“通じるため”より“遊ぶため”の言語
✅ 理解不能なところが逆に魅力
✅ ファン文化や内輪ノリの道具として活用されている
✅ 他人に押しつけず、楽しく使うことがいちばん大切
