スマートフォンを水に落としたとき、何よりも先に心をよぎるのが「どうすれば助けられるか」という焦りではないでしょうか。
そこでよく耳にするのが、「米とジップロックで乾かせばいい」という対処法。
実際、SNSや口コミなどでは、
「それで復活した」「電源がついた」という体験談も散見されます。
本当か・・・?
しかしその一方で、製造元の公式案内ではこの方法に触れていない場合がほとんどです。
むしろ注意すべき点や保証対象外となる事例が記されているケースも少なくありません。
この記事では、「米で乾かす」方法がなぜ広まったのか、そしてそこに潜むリスクや、公式案内でのスタンスがなぜ慎重なのかを整理します。
焦って“何かをしよう”とするその前に、冷静に考えておきたい情報をお届けします。
✅この記事でわかること
- 「米+ジップロック」が定着した背景
- その方法が“安全そうに見えてしまう”理由
- メーカーが公式で推奨しない理由
- 過信がリスクにつながる構造
- 水没時に最も誤解されやすい判断ポイント
※この記事はSNS情報を中心に書かれていますが、意見や感じ方は人それぞれです。
推測の域を出ず、異なる意見や見解があることも理解しておりますので、どうかご了承ください。
本記事を通じて、少しでも多くの方に伝えられれば幸いです。
「米とジップロック」が話題になる理由と、その誤解
スマートフォンが水に落ちたとき、検索などで目にする機会があるのが「米に入れると復活する」という情報です。この話は特定の時期やSNSで断続的に話題になることがあり、過去にも一定の頻度で共有されてきました。
しかし、「米」と「ジップロック」がセットになったこの方法には、いくつかの誤解とリスクが含まれており、注意が必要です。
表面的な変化が「効いたように見える」構造
未調理の米は空気中の湿気をある程度吸収する性質があるため、スマホの外側に付着した水分が数時間後に乾いて見えることがあるのかもしれません。
その結果、「直った」「助かった」と感じる人が出てくていると推察されます。
けれども、スマートフォンの構造上、内部に入り込んだ水分は外側からは見えず、見た目が乾いていても内部の腐食や異常が進行している可能性もあります。
実際、数日後に突然動作不良が現れるケースもあるため、目に見える乾燥をもって「復旧」と判断するのは非常に危険です。
このような投稿がちらほらと見られますが・・・
実際は、Apple公式は「米と一緒にしないで」と明言しています。
iPhoneを米の袋に入れないでください。米の小さな粒子が原因でiPhoneが損傷するおそれがあります。
https://support.apple.com/ja-jp/102643?utm_source=chatgpt.com
成功体験が再現性を持ちにくい理由
ネット上には「米で助かった」という投稿が一定数ありますが、それらの成功体験が他のユーザーにとって同様の結果をもたらすとは限りません。
そもそも、水没の条件は一つとして同じではなく、水の種類、浸かった時間、端末の状態や使用年数、内部構造の違いなどが複雑に絡み合います。
このような背景を無視して一つの方法を模倣することは、かえって端末の状態を悪化させる危険につながります。
密閉袋に入れると安全に思える心理的な誤認
ジップロックのような密閉袋は、外からのゴミや空気を遮断するという安心感があり、それが「守ってくれそう」という印象を与えます。
しかし、袋の中に水分が閉じ込められた状態で長時間放置すれば、逆に湿度が高まった環境が維持されてしまい、乾燥どころか水分の内部浸透が進む要因となる可能性があります。
特に乾燥剤を一緒に入れずに密閉するケースでは、かえって状況を悪化させてしまうリスクがあります。
✅まとめ
「米とジップロックで助かった」という声は、偶然うまくいった事例や、乾燥後すぐに確認してしまったことで一時的に動作したように見えたケースも含まれていると考えられます。こうした投稿が一人歩きすることで、あたかも安全な方法として流通し、真似される危険がある点にこそ注意が必要です。
なぜ「米とジップロック」が公式に推奨されないのか
スマホが水没したとき、米とジップロックで乾かすという話を聞いたことがある人も多いかもしれません。
しかし、端末メーカーがこの方法を正式に推奨している例はほとんど確認されていません。
むしろ注意すべき点がいくつかあるようです。
1.実際に効果があるかは不明
米が湿気を吸うことは事実ですが、それがスマホ内部まで届くかは保証されていません。
とくに現代のスマホは構造が密閉化されており、空気や湿気の通り道が限られています。
表面が乾いたように見えても、内部に水分が残っていることは十分あり得ます。
2.異物混入のリスクがある
米の粉や小さな粒が端子に入り込むと、充電不良や音のトラブルの原因になります。
これは乾燥目的とは別の“二次被害”につながるもので、メーカーも異物の混入には明確に警告を出しています。
3.保証の観点でも扱いが難しい
水濡れによる損傷は、多くの端末で保証対象外です。
そのため「この方法で助かります」とは公に言えません。
メーカーが案内するのは、自社の設計や耐水性能に合わせた対処手順のみです。
✅まとめ
「米で助かった」という声がある一方で、それがすべての端末に当てはまるわけではありません。
公式が沈黙するのは無責任だからではなく、誤解による事故を避けるためと考えられます。
さいごに
「米に入れてジップロックで密閉すればスマホが助かる」
この話は、どこかで耳にしたことがある人も多いはずです。
けれども、それがどれほど根拠のある方法なのか、あるいは“安全”と言えるのかを、冷静に振り返る機会はあまり多くありません。
米が湿気を吸う性質を持つのは事実です。ただ、それがスマホの構造や電子回路のリスクにまで配慮された対処法かというと、答えは複雑です。
異物の混入や、内部の乾燥不十分による“遅れてくる故障”の可能性も否定できません。
また、こうした対処法が公式に語られない背景には、科学的な根拠の乏しさや保証リスク、機種ごとの違いといった複数の理由が絡んでいると考えられます。
だからこそ、焦って何かをするよりも、
「今、確実にしてはいけないことは何か」
「自分の端末に対して、公式はどう案内しているか」
を一度確認することが、遠回りに見えて最も堅実な選択肢かもしれません。
スマホは道具であると同時に、私たちの記録や生活の一部を背負っている存在です。
だからこそ、壊れたくないという想いが、時に早まった行動につながってしまうこともあります。
本記事が、何か起きたときの“立ち止まる目印”として、少しでも役立てば幸いです。
・Apple|液体検出アラートが表示された場合
・Apple|耐水性・液体損傷に関する注意
・Apple|液体による損傷は保証対象外
・Apple|iPhone 7以降の防沫・耐水・防塵性能
・Apple|iPhone 15 Pro 技術仕様(耐水注意)
・Apple公式サポート|iPhoneで液体検出の警告が表示された場合
・Samsung|水没時の対処法
・Samsung|充電ポートの水分警告について
・Wikipedia|スマホの乾燥に米を使う方法について
・Wikipedia|液体接触インジケーター(LCI)
【免責事項】本記事は、スマートフォンの水没に関して過去に語られてきた一般的な話題、オンライン上に流布された行動例、及び各社が公開する公式情報の傾向をもとに内容を整理した情報提供記事であり、特定の機種・環境・損傷状況に対して有効または安全とされる処置を推奨・保証するものではありません。記載された情報は技術的・医療的・修理的判断を代替するものではなく、また読者個人の行動を指示・誘導する目的は一切含まれておらず、参考情報としての一般的性質を超えるものではありません。記載された一切の情報をもとに行われた行為によって生じた故障、破損、データ消失、保証対象外対応、精神的損害その他いかなる直接的または間接的損害に対しても、当方は一切責任を負いません。製品保証範囲、保証対象外要件、端末固有の注意点、乾燥処理方法、水濡れ基準、異物混入時の対応方針などについては、必ずお使いの端末の製造元・正規サポートの案内を事前に確認の上、自己責任にてご判断ください。特に、製造元が提示していない処置方法を自己判断で実行した場合、その影響や保証喪失等を含む不利益についても当方では一切関知できません。本記事において引用・参照した外部情報は、執筆時点での公開内容に基づいて構成されており、その正確性・完全性・将来的持続性についても何ら保証を行うものではなく、リンク先の運営者が示す公式見解に準拠してください。
