なぜ本のバーコードは2つある?意味は?ISBNとJANを3分で簡単に

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なぜ本のバーコードは2つある?意味は?ISBNとJANを3分で簡単に ⭐︎トレンド
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本を手に取り、裏表紙を眺めたとき、バーコードが二段になっていることに気づいた経験はないでしょうか。

一本だけで十分そうなのに、なぜわざわざ二つ並んでいるのか、そう感じた人もいるかもしれません。

本のバーコードが二つある理由は、実はとてもシンプルです。

一つは、本が世界の中で迷子にならないための番号。
もう一つは、日本の売り場で、正しく売るための番号。

同じ本でも、使われる場所が変われば、必要な情報も変わります。その結果として、本は二つの番号を同時に持つ形になったと考えられます。

この記事では、本にまつわるバーコードの疑問に対して、3分で全体像がつかめるように整理します。難しい言葉はできるだけ使わず、日常の感覚に近い例えを交えながら進めていきますので、ぜひ最後までご覧ください。


この記事でわかること。
・なぜ本のバーコードは二つあるのか。
・ISBNが何のために存在している番号なのか。
・JANが売り場でどんな役割を担っているのか。
・雑誌と本でバーコードの数が違う理由。


※この記事はSNS情報を中心に書かれていますが、意見や感じ方は人それぞれです。推測の域を出ず、異なる意見や見解があることも理解しておりますので、どうかご了承ください。本記事を通じて、少しでも多くの方に伝えられれば幸いです。



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上段と下段で役割が違う

なぜ本のバーコードは2つある?意味は?ISBNとJANを3分で簡単に

本のバーコードが二つある理由は、複雑な技術が使われているからではありません。

結論から言うと、使う人が違い、使われる場面が違うからです。

同じ本であっても、世界全体で管理したい人と、日本の売り場で売りたい人とでは、必要とする情報がまったく異なります。

この違いを無視して、一つの番号にまとめてしまうと、どこかで必ず無理が生じます。

そのため、本は最初から、役割ごとに番号を分けて持つ仕組みになっています。

ここを押さえるだけで、「なぜ二つあるのか」という疑問は、一気に解消されます。


同じ本でも、見ている視点が違う

本は、ただ読まれるだけの存在ではありません。

作られ、運ばれ、管理され、棚に並び、売られます。

この流れの中で、「この本は何か」を知りたい立場と、「この本をどう売るか」を知りたい立場が存在します。

出版社や流通の側は、国や地域が変わっても、同じ本として正しく扱えることを重視します。

一方で、書店の売り場では、価格はいくらか、どの棚に置くか、在庫はいくつあるか、といった現実的な情報が最優先になります。

同じ本を扱っていても、見ている視点が違えば、必要な情報も変わるのは自然なことです。


なぜ一本にまとめなかったの?

もし、世界で管理するための番号と、売り場で使うための番号を、一つにまとめてしまったらどうなるでしょうか。

管理する側にとっては、売り場向けの細かい情報が邪魔になります。

売り場にとっては、国際管理のための情報が多すぎて、扱いづらくなります。

どちらかが我慢する仕組みでは、現場は長く回りません。

だからこそ、本は最初から、目的ごとに番号を分け、それぞれが迷わず使える形を選びました。

二つのバーコードは、無駄に増えたものではなく、役割を分担した結果だと考えると、納得しやすくなります。


上の番号は流通管理のナンバー、バーコードで。私たちで言うマイナンバーみたいなもので♪ 下の番号は売る店側が値段などを管理するバーコードとなっているんです♪

https://x.com/l3ubxxxZooaw0Az/status/2001139813182005520

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上段のバーコードの意味とは?ISBNとは何か

なぜ本のバーコードは2つある?意味は?ISBNとJANを3分で簡単に

上段に印刷されているバーコードは、ISBNと呼ばれる番号です。

このISBNは、その本が「世界の中でどの一冊なのか」を特定するための番号として使われています。少し大げさに言うなら、世界中の本に付けられた共通の身分証のようなものです。

本のタイトルは、意外と似たものが多くあります。著者名も、同じ読み方の人が存在することがあります。

見た目や文字情報だけに頼って管理しようとすると、流通やデータベースの現場では混乱が起きやすくなります。

そこで登場するのが、ISBNという番号。

ISBNは、その本に一つだけ割り当てられます。

タイトルが似ていても、内容が近くても、番号が違えば別の本として扱われます。この割り切りがあるからこそ、出版社や流通、図書館は、本を正確に管理できます。


ISBNは、世界で迷子にならないための番号

本は、必ずしも一つの国の中だけで完結する存在ではありません。

海外の書店で販売されたり、外国の図書館に所蔵されたり、オンラインのデータベースに登録されたりします。そのたびに、言語や表記の違いが問題になります。

ISBNは、そうした違いを無視して使えるように設計された番号です。

数字だけで識別できるため、言葉が変わっても意味がぶれません。どの国にあっても、「この番号の本はこれだ」と判断できる。それが、ISBNの大きな強みです。


似た本が多いからこそ、番号が必要だった

本の世界には、改訂版や新装版、文庫版や単行本など、見た目や中身がよく似た本が数多く存在します。

人の目と記憶だけで、これらを正確に区別するのは簡単ではありません。そこで、「内容とは切り離した番号で管理する」という考え方が採用されました。

ISBNは、読者のためというより、流通と管理を支えるための裏方の仕組みです。

普段はほとんど意識されませんが、この番号があることで、本は世界をまたいで迷わず動けるようになります。

裏表紙にある上段のバーコードは、その静かな役割を担っていると考えると、少し見え方が変わるかもしれません。


下段のバーコードの意味とは?JANと国内向け情報

なぜ本のバーコードは2つある?意味は?ISBNとJANを3分で簡単に

下段に印刷されているバーコードは、JANコードと呼ばれる仕組みです。

こちらは、ISBNとは目的がまったく異なります。

一言で言うと、日本の売り場で本を「正しく、素早く売る」ための番号です。

ISBNが世界全体を見ている番号だとしたら、JANは現場目線の番号だと考えると分かりやすいかもしれません。

書店のレジでバーコードを読み取った瞬間に、価格が表示される。在庫の数が自動で減る。棚の管理データが更新される。

そうした動きを一気に支えているのが、このJANコードです。


売り場で必要な情報が、最初から詰め込まれている

JANコードには、日本で本を売るために必要な情報が、あらかじめ組み込まれています。

どのジャンルの本なのか。

いくらで販売する本なのか。

書店側が迷わず処理できるように、実務に直結する情報がまとめられています。だから、レジでは細かい確認をしなくても、本を置いて読み取るだけで済みます。

人の手を減らし、ミスを減らし、売り場を回す。

JANコードは、そのための道具だと言えます。

ついでに書くと、ISBNコードの978のあとの「4」は日本を表し、そのあとの数字は出版者記号です。 これがいちばん若いのが「00」で岩波書店。やはり、岩波は日本の出版社を代表する顔ということでしょうか。01は旺文社、02は朝日新聞出版と続きます。

https://x.com/matsuduck/status/2001218525156069594

ISBNだけでは、売り場が困る理由

ここで、よくある疑問が出てきます。

「ISBNがあるなら、それで売ればいいのではないか」という考えです。

しかし、ISBNは販売価格を前提に作られた番号ではありません。棚管理やレジ処理を想定した情報も含まれていません。

そのため、ISBNだけで売り場を回そうとすると、どうしても手作業が増えてしまいます。現場が求めているのは、世界基準の整理より、今日の売り場が止まらないことです。

その要求に応えるために、日本独自のJANコードが使われていると考えると、役割の違いが見えてきます。


ISBNとJANは、上下関係ではない。

ここで大事なのは、ISBNとJANに優劣はないという点です。どちらが上で、どちらが下という話ではありません。見ている世界が違うだけです。

ISBNは、本を世界の中で見失わないための番号。

JANは、本を日本の売り場で迷わせないための番号。

同じ本が、二つの視点を同時に背負っている。結果として、バーコードが二つ並んでいると考えると、自然に理解できます。


上段・下段の比較表

項目上段のバーコード(ISBN)下段のバーコード(JAN)
主な役割本を世界共通で識別する日本の売り場で販売管理を行う
見ている視点国際流通、出版社、図書館書店、レジ、在庫管理
目的「この本は何か」を特定する「この本をどう売るか」を管理する
使用される場所国境を越えた流通、データベース日本国内の書店、販売現場
含まれる情報書籍ごとの識別番号分類情報、価格情報など
価格との関係直接は結びつかない販売価格と連動する
番号の性質世界共通の名札日本独自の実務用コード
なかった場合の問題同じ本かどうか分からなくなるレジ処理や棚管理が煩雑になる

ほかの方も書かれているように、上段はISBN(International Standard Book Numberの略)=国際標準図書番号で、下段は日本独自の図書分類コード(Cコード)と価格情報です。 ちなみに、雑誌にはISBNコードがないので、1段バーコードですね。

https://x.com/matsuduck/status/2001172885843665090

なぜ2つ必要?問題は「誰が使う」か

ここまで読んで、薄々感じているかもしれません

本のバーコードが二つある理由は、仕組みの都合というより、人の都合です。

誰が、どの場面で、その本を扱うのか。

そこが、決定的に違います。

出版社や流通、図書館は、この本が「どの本なのか」を、正確に知りたいと考えます。

一方で、書店の売り場は、この本を「いくらで、どう売るのか」を、即座に知りたいと考えます。同じ本を前にしていても、見ているゴールは、まったく違います。

その違いを無視して、一本の番号ですべてをまかなうのは、現実的ではありません。

だからこそ、本は最初から、役割ごとに番号を分けて持つ設計になったと考えられます。


二つあるのは、無駄ではなく最適化

バーコードが二つあると聞くと、無駄が増えたように感じるかもしれません。

しかし、実際には逆です。

それぞれの現場が、必要な情報だけを、迷わず使えるようにした結果が、この形です。世界基準の管理を優先すると、売り場が回らなくなります。売り場の実務を優先すると、国際流通で混乱が起きます。

そのどちらも避けるために、役割を分けた。

そう考えると、二つ並んでいる理由が、かなり合理的に見えてきます。


雑誌が一つになりやすい理由にもつながる

ここで、雑誌を思い浮かべると、理解がさらに深まります。雑誌は、定期的に発行され、号ごとに内容が変わります。一冊を、長期間、世界で追いかける必要性は、本ほど高くありません。

そのため、日本の売り場で管理できる番号だけで、足りるケースが多いと考えられます。

結果として、バーコードが一段になることが多い。

この違いを見ると、本と雑誌が、最初から違う前提で設計されていることが分かります。



さいごに。

本のバーコードが二つある理由は、特別な知識がないと分からない話ではありません。

世界で本を見失わないための番号と、売り場で本を迷わせないための番号。

その二つを、同時に持っているだけです。

ISBNは、本が国や言語を越えて動くための名札です。JANは、本が今日の売り場で、正しく売られるための道具です。

どちらが欠けても、本の流れはどこかで止まります。だから二つある。それだけの話です。

裏表紙に並ぶバーコードは、ただの線ではありません。本が、世界と売り場の両方を行き来するための痕跡です。

次に本を手に取ったとき。ほんの少しだけ、裏表紙を眺めてみてください。二つ並んだ番号が、以前より意味を持って見えてくるかもしれません。


参照情報(出典整理)
International ISBN Agency 公式サイト
日本図書コード管理センター 公式サイト
GS1 公式サイト(JANコード)
出版取次協会 公式案内ページ


本記事は、書籍に印刷されているバーコードの仕組みや考え方について一般的な情報整理と理解促進を目的として作成したものであり、ISBNやJANコードの制度的定義、運用方法、実務上の取り扱い、業界ごとの慣行、最新の規格変更や例外的なケースについて、正確性・完全性・最新性を保証するものではありません。また、本記事の内容は特定の事業者、出版社、書店、流通業者、図書館、個人の判断や行動を推奨・否定する意図を持つものではなく、実務判断や契約、業務運用、法令遵守に関する最終的な判断は、必ず公式資料、関係機関の公表情報、専門家の助言等をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。